全国学力・学習状況調査
- orangejuku
- 2022年10月15日
- 読了時間: 2分
4月に行われた「令和4年度全国学力・学習状況調査」の結果が7月に文部科学省から発表され、
塾業界誌に掲載されていました。
正直に申しまして、
この調査にあまり注目することが我々塾ではあまりないのですが、
ちょっと関心をもって見てみました。
ます、全国的な正答率のランキングというのを見てみると、

上図のようになっていました。
うーむ。
北陸3県(石川、福井、富山)、秋田県が今回も上位を独占しているようですね。
上位の常連となっているようです。
みると静岡県も、特に中3では上位につけています。
大健闘!
良き良き。
・・・と言いたいところなのですが、
素朴な疑問・違和感もあります。
「東大合格者数は今年も秋田県と石川県が圧倒した」
「北陸とか静岡の高校生は成績がいい」
などという話、聞いたことがない気がしますよね。
東京一工旧帝大、私立難関大の合格者数の上位を独占するのは、
首都圏の主に中高一貫私立校です。
東京・埼玉・神奈川・・・首都圏および大都市圏の生徒の層がどれだけ分厚いか、
を知るべきなのでしょう。
もう一つ気になったデータがこちら。

人口の多寡と正答率を表にしたもの。
これを見ると、人口の多さと、成績がきれいに連動しているようです。
この%の差が、実際にはどれだけ有意なものかはわかりませんが、
数字を見る限り、連動の傾向があると考えることができます。
大都市では成績が良く、地方では悪い。
競争の存在、親の収入、「文化資本」(←好きな言葉ではありませんが)の蓄積、多様性の存在・・・
理由はいくらだって仮定できるし、今さらな話かもしれません。
でも、悔しくないですか?!
私は悔しいです!
もちろん、断じて、成績や学歴だけが人の価値なんかじゃないです。
でも、日本全体がゆっくり国力低下していく中で、
昭和平成と同じ感覚で、
「勉強なんかできなくたって、大丈夫!」と
確信も証拠もなく言う大人がいたら、それは無責任じゃないかとも思うんです。
この記事は、
「この現実にしっかり向き合わないと地方はどんどん疲弊していく。」
と結ばれています。
私も心していきたいと思います。
※出典:「塾と教育」2022年10月号(えいすう総研)
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