公立高校入試問題について
- orangejuku
- 2021年3月10日
- 読了時間: 3分
先週行われた公立高校入試、の英語・数学・社会の問題を解いてみました。
英語・・・全体的には例年通りの印象。しかし、作文が容易ではありません。
昨年までは日本語のガイドがついていた作文問題が、今年は一切ガイドなしになっていたり。毎年どこかが少しずつ難しくなっている気もします。
(※昨年の入試問題)
「今の私たちに欠かせないね」という意味の英文を書けという指示があります。

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(※今年の入試問題)
どんな意味の英文を書かなければならないか、は自分で考えなければならなくなりました。

数学・・・計算問題に続いて、確率と資料の問題。この2つがかなり変化球の問題でした。ここで手こずって時間を浪費してしまった受験生は多いのでは。そのあとの連立方程式文章題、立体図形、関数、平面図形は、例年どおり難しい問題でした。それぞれの大問の(1)や(2)までは簡単であることが多いので、そこで点を稼げたかどうかですね。
社会・・・例年どおりでしょうか。万遍なく問われる知識、浅からぬ理解、そしてむしろ国語力が問われるような、「簡単に書きなさい」という論述問題。付け焼刃ではなかなか太刀打ちできなそうです。
「難化した」といえるかどうかはわかりません。
これまでどおり難しいです。
もう、学校の定期試験とは別物というか、レベル的にかけ離れていると思います。
定期試験のために毎回ゴリゴリ勉強、というだけの勉強では歯が立たない、ということです(塾の方針として、反省として)。
中3が学校の授業で三平方の定理や関係代名詞を学ぶのは12月とか1月、ひょっとすると2月。
関係代名詞の文を読んだり書いたりできるようになるのは、なかなか容易なことではありません(日本語に直すと大した内容ではないとしても)。
それなのに、3月初めの入試では、三平方の定理を応用した図形の難問を解いたり、関係代名詞を使った長い文がバンバン出てくる英文を読まなければならないのは、考えてみれば酷ではあります。
授業ではうんと先取りして基本を完了し、繰り返しで身に沁み込ませる。自学の時間でそれらを咀嚼するとともに自力で応用問題等にぶちあたっていくように促す。
その流れを作っていかないと、中3でせっかく学んだこと(とくに後半で)がほとんど生かされないで終わる、とすら思います。
一方で、県立高校の多くは定員割れしています。
「内申足りてれば、よーっぽどひどい点とらなきゃ受かるっしょー。数学は計算問題あるし」
という「まったり化」の流れが、今後強まるかもしれません。
しかし・・・それでは高校が決まって喜んだのも束の間、そのあと勉強に全然ついていけず、3年間青息吐息、というのも容易に想像できます(実際そういう生徒さんたちを見てきました!)。
高校合格おめでとう!!!というのをゴールにするのではなく、その先でバリバリがんばれる力を育ていかなければ・・・と漠然とですが、思いました。
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