先生というのは、
どうも難しい顔をして教えてしまう傾向が
あるようです。
「ここはちょっと難しいところだぞー」
「この問題は複雑だぞー。よーく聴けよー」
「単純に計算だけでは解けんぞ。アタマ使えー」
そういうのもあるし、
「受験というのは、並大抵の努力では勝てんぞ?」
「思考力を身につけないとAIに仕事奪われるぞ?」
「世の中のリアルはなあ・・・」
なんてのもあります。
僕自身の反省ですが、
「難しいぞ」
「簡単じゃないぞ」
と、口癖のように言ってしまう気持ちもよくわかります。
自分自身社会の厳しさを知っているので、
子どもに強くあってほしい気持ち。
実際に一筋縄ではいかない問題だし、
その問題でつまづいてしまう子が多いことも知っているので、
一生懸命聴けよ、という気持ち。
僕もそんな風に思って、
「難しいところなんだが」
という言葉をついつい多用していたんじゃないかと思います。
でもあるとき、
ふっと思いました。
「難しいところだぞー」
「複雑な問題だぞー」
とか、
前置きしてかかるから、
聴く側の子どもたちの心に
シャッターが下りてしまうんじゃないか。
「ここは、簡単だよー。あっはっはっはっは」
とでも言って始めたほうがいいんじゃないか。
簡単に説明できなそうな問題なら、
そこに至るまでの基本をしっかり身につけさせられなかったということだから、
飛ばすなり後回しにするなりして、
まず基本を確実にすることを優先させるべきではないか。
そう思って、
「今日やる〇〇、これチョー簡単だぜ」
と言うように心がけるようになりました。
生徒をつまずかせそうなことは、説明の時に用心深く避ける。
道化みたいに楽しそうに話すようにする。
応用は後回し、基本問題ばかりやらす。
でもって、
解ければ「おお、ここ難しいところだったんだけど。やるじゃん!」
と褒めたりする。
・・・これが結構難しいんですけどね(苦笑)。
とくに
「これ、簡単だぜ」と断言することや
「楽しそうに話す」ことが。
僕も偉そうに
「ここは難しいところだー」と言ってきた癖が染みついているようで。
ですが、
「『なんだ簡単』と思わせたい」
とはいつも思っています!
Comments