10年以上前のこと、
僕がまだ高校教員だったころ、
息子の幼稚園の運動会か何かに行き、
仰天しました。
こんなにたくさんの子どもたちが、
びしっと先生の言うことを聞いている!!
高校生の授業や指導がなかなか大変で、
教員として苦戦していた時期でした。
どうしたらちゃんと生徒を指導できるか、
考えたり調べたり、色々模索していました。
今どきの子ども(高校生)の特性は・・・
社会の変化が背景に・・・
集団をコントロールするために必要なものは・・
そもそもヒトの心を学びへと動かすものは・・・
いろいろ大げさなことをグジャグジャ考えて悩んでいました💦
しかるに目の前の、
20歳かそこいらくらいの(←見下しているわけではありません)先生方は、
物事の道理も何もわからなさそうなチビッコたちを、
ビシッと完全にコントロールしているではありませんか!
子どもたちも、喜んで先生の言うことを聞いている・・・
負けた・・・
若いのにスキルどんだけ高いんだ・・・
いや、僕がスキル低すぎるのか・・・
と、衝撃を受けて
一体なぜだ?と戸惑ったのでした。
今ならわかります。
幼稚園児たちが先生の言うことにビシッと従うのは、
素直
だからです。
(幼稚園の先生方を貶めているのではありません、念のため。)
動物の中でも一番無防備に生まれてくる人間の赤ちゃん。
大人に守られなければ生きていけません。
だから
小さければ小さいほど
自分の命を守るために
大人の言うことには無条件に従い、
大人の教えることを素直に学ぼうとする。
それは本能だと思うんです。
そのとき子どもの側に損得勘定や、冷静な分析なんてありません。
そうやって備わっている「素直さ」、
大人の教えてくれることは良いことであるはずだ
大人の教えることは聴かないといけない
そういうメンタリティは、
年とともに占める割合は減っていくように見えますが、
僕の肌感覚では
中学生くらいまでは、建前としてかもしれませんが、残っています。
高校教員から中学教員に転身したときにそう感じましたもん。
そういう段階の子どもたちに、
「将来」
や
「社会の現実」
を「教える」ことで、
勉強へのモチベーションを掻き立てようとするのは、
僕には
邪(よこしま)
なことに映ります。
僕もそういう話をすることが、まったくないわけではありませんが・・・
わかる喜び
解ける喜び
子どもの求めているものはそういうもの
そういうものを理屈なんか抜きで屈託なく有無を言わさず押し付ける
そんな姿勢でやっていきたい
そういう姿勢でやっていかないとダメじゃん、
と僕は思います。
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