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学校教育を殺すもの。

世の中には、



信念を持ち、社会を変えるために活動していらっしゃる方々がたくさんおられます。




色々なメディアで語っておられることには、



共感できることもたくさんあります。






で、



そのような方々はたいていこうおっしゃいます。







「教育も大事です」



と。




学校の場でもそういうことを教えてほしい、



というわけですね。








もう皆さん判で押したように必ずおっしゃいます。



笑えるくらい必ず。









そこらへんの一般の方でも、



ちょっと熱くなると



「今の学校じゃぁ、伝統文化ってのをちゃんと教えないからよー」



とか



「スウェーデン(フィンランド?フランス?ニュージーランド?)だとこういうこと普通に教えてるらしいじゃん。Instagramで見たよ」



とか、



「もんかしょうはさぁ」



とかおっしゃいますよね。








もちろん、教科の勉強や、部活についても



「しっかりやってほしいよなー」



「進学校だったのに最近落ちてるよなあ」



とか。










そういった方々の熱き想いが、政治的な力を得ると、



「〇〇教育」という名でカリキュラムに新たに組み込まれて、



現場に降りてきます。






その結果、



現場ではこんなリストになります(☟)。





・金融教育



・英語教育、国際化教育



・伝統に親しませる教育



・性教育



・領土教育



・主権者教育



・法教育



・税教育



・多様性教育、多文化共生教育



・LGBT教育



・SDG教育



・芸術教育



・安全教育



・健康教育



・自殺防止教育



・ICT教育、ネットリテラシー教育



・道徳教育



・食育



・キャリア教育



・ちょっと前ならオリンピック・パラリンピック教育





・・・





僕も現場教員の、ほんとに端くれだった昔の実感を元に、



少しプラスして書いてみました。



まだまだあるでしょう。








いかがでしょうか?







どうやってこんなにさばいてるかって?




やっつけですよ。








「総合的な学習の時間」とかを



1時間なんとか割いて、



お話しして、



「ハイ一丁上がりぃ!」



です。




感情も何もないです。





もののわかった学年主任や教頭なら、



担任の先生がちゃちゃっとできるようにアンチョコを用意し、



欄を埋めればいいように報告書もちゃんと準備して、



その「仕事」がさっさと流れるように助けてくれます。









現場のていたらくに憤慨されますか?






いや、



そんなに熱い心があるのなら、



「学校で教えさせれば一網打尽に日本中に広められる」



とか思わないで、自力で啓蒙活動してくださいよ。








学校の先生方をなんだと思ってます?






学校教育に、(悪い意味で)期待しすぎです。





現場の先生は、



授業



毎日のクラスでのふれあい、ぶつかり



昔も今もこれがすべてです。








つい



「学校でも〇〇をもっと教えるべきだ」



と口走ってしまったら、



次の瞬間思い直してほしいです。







そういうメンタルこそが、



学校の仕事を膨大にし、



先生方を文字通り忙殺し、



先生になりたい若い人をどんどん減少させている



その元凶にほかならない、



と。




 
 
 

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